ワークエンゲージメントを高める方法とは?3種類の測定法と質問項目- コラム|オフィスデザイン・内装レイアウト設計、移転ならリリカラ株式会社

ワークエンゲージメントを高める方法とは?3種類の測定法と質問項目

ワークエンゲージメントを高める方法とは?3種類の測定法と質問項目

ワークエンゲージメントは社員の生産性やメンタルヘルスの向上に大きく影響する指標です。この指標を測るエンゲージメントサーベイを定期的に実施し、数値の改善を図ることで、社員全員が快適に働くことのできる、魅力的な職場にすることができるでしょう。
この記事では、ワークエンゲージメントの指標や企業が行うべき具体的な改善施策についてご紹介します。

ワークエンゲージメントとは

ワークエンゲージメントとは、社員が仕事に対してポジティブな心理状態であることを指します。主に「活力」「熱意」「没頭」の3要素を重要視しており、これらの要素を改善させることで、社員の⽣産性や業績の向上、メンタルヘルスの向上、社員の離職率の改善などさまざまなメリットが期待できます。

ワークエンゲージメントの概念は「職務満足感」にも似ていますが、要素が異なるため混同しないよう注意しましょう。職務満足感が「社員が会社を評価する」という視点なのに対し、ワークエンゲージメントは「社員と会社の双方向的な関係性を評価する」視点をもちます。ワークエンゲージメントでは会社だけでなく、社員自身のモチベーションや意欲なども考慮される点がポイントです。

エンゲージメントサーベイで企業の現状を把握

社員の調査

それでは、実際にワークエンゲージメントはどのように可視化するのでしょうか。測定するには、エンゲージメントサーベイを実施する必要があります。

エンゲージメントサーベイとは、組織のワークエンゲージメントを評価するためのアンケート調査です。通常匿名で実施され、社員は自身を特定される恐れがないため、本質に近い回答を得ることができます。

エンゲージメントサーベイのメリット

エンゲージメントサーベイを実施するメリットは、社員のエンゲージメントを数値やグラフで可視化できる点です。
企業の経営陣が「従業員は今の会社に満足し、最大限のパフォーマンスを発揮できているだろう」と思っていても、実際に調査した結果想定よりも改善の余地があることが判明する場合も多いです。

定期的にエンゲージメントサーベイを行い、数値や変化を確認することで、適切な人事施策や管理職とのコミュニケーションにも活かせるでしょう。結果的に社員のモチベーションや生産性の向上、離職率の低下、人事トラブルの防止などにつながります。

測定時の質問項目と質問設計のポイント

アンケート調査

エンゲージメントサーベイの有名な指標は3つあります。これらの指標と質問項目の例をもとにアンケート調査を行うのがおすすめです。

UWES(ユトレヒト・ワークエンゲージメント尺度)

一般的に使用されている測定方法で、ワークエンゲージメントの3要素である、活力・熱意・没頭を測定します。通常は17項目の質問からワークエンゲージメントを測定しますが、3項目、9項目の短縮版も用意されているため状況に応じて選択可能です。

質問としては、以下のような項目があります。

  1. 自分の仕事に意義や価値を大いに感じている
  2. 仕事をしていると時間の経過が早く感じる
  3. 仕事をしていると活力がみなぎるように感じる

これらの項目に対して、回答者は以下5種類からひとつを選択します。それぞれの項目に対しての回答の平均点をもとに、ワークエンゲージメントを測定し数値化します。

●いつも感じる(6点)
●よく感じる(4.5点)
●時々感じる(3点)
●めったに感じない(1.5点)
●全く感じない(0点)

MBI-GS(マスラック・バーンアウト・インベントリー)

この測定方法では、仕事や職場環境におけるバーンアウト(燃え尽き度)を計測することでワークエンゲージメントの度合いを図ります。

質問項目としては、以下のような項目があります。

1.こんな仕事、もうやめたいと思うことがある
2.この仕事は私の性分に合っていると思うことがある
3.こまごまと気配りすることが面倒に感じることがある

これらの質問に対しての回答をスコア化する点はUWESと変わりません。スコアが高いほどバーンアウト状態に近く、反対に低いほどワークエンゲージメントが高い状態であるといえます。スコアが高く出てしまっている場合は注意が必要です。

OLBI(オルデンバーグ・バーンアウト・インベントリ)

OLBIはMBI-GS同様に、仕事や職場環境におけるバーンアウト状態を測定します。質問項目は大きく「疲弊感」と「離脱感」の2種類の概念で構成されており、それぞれに肯定的な質問と否定的な質問が同数設けられていることが特徴です。

質問としては、以下のような項目があります。

1.始業前にすでに疲労感がある(疲労)
2.余暇を楽しむことができる(疲労)
3.仕事への思い入れがない(離脱)
4.新たな面白さを発見できる(離脱)

回答は、「全くそう思わない(1点)」「とてもそう思う(4点)」の1~4点の選択肢から選択し、数値化します。MBI-GSと同じく、スコアが高いほどバーンアウト状態に近く、低いほどワークエンゲージメントが高い状態であるといえます。

質問設計のポイント

エンゲージメントサーベイの質問を設計する際は、「組織課題を把握する」「継続実施で効果測定できるようにする」「従業員の負担にならないようにする」の3つのポイントを意識すると良いでしょう。

エンゲージメントサーベイは従業員の現状、組織課題などを把握し、継続・改善に活かすための指標であるため、継続して効果測定できなければ改善の成果を得られません。
また無理のない範囲で、組織課題を突き止められるよう、従業員が悩む質問や回答に時間をとらせてしまう質問などの設置は避けることをおすすめします。

従業員のワークエンゲージメントを高める方法

アンケート調査の結果

ワークエンゲージメントを高めるためには「仕事の資源(裁量や仕事のパフォーマンスへのフィードバックなど)」と「仕事の要求度(仕事のプレッシャーや対人業務における精神的・肉体的負担など)」の要素のバランスが取れていることが重要です。

エンゲージメントサーベイのスコアが良くなかった場合は、これらの要素を中心に現状を分析し、会社への信頼・信用向上に向けた施策を実施しましょう。
ワークエンゲージメントを高めるための効果的な対策法を2つご紹介します。

コミュニケーションを円滑にする

ワークエンゲージメントには、社内の人間関係やコミュニケーションが大きく影響します。日々のあいさつなど、ちょっとした声掛けだけでもコミュニケーション改善につながるため、従業員間で良好な人間関係を築けるよう職場環境整備に努めましょう。

例えば、職場に簡易な休憩スペースを用意し、ちょっとした時間に気軽にコミュニケーションをとれるようにしたり、従業員同士を理解できるワークショップを開催したりなどが挙げられます。

職場環境を整える

快適な職場環境を整えることも重要です。休憩スペースの設置ももちろんですが、そもそもの業務環境が整っているか、レイアウトは適切かなども細かく検討しましょう。場合によってはオフィス移転も考えられる施策のひとつです。
リリカラでは、ワークエンゲージメントを高めるオフィスデザインに力を入れています。オフィス移転に関するあらゆるサービスをワンストップで提供しているため、各社の課題に合わせて適切なソリューションを自社で提供することが可能です。

オフィスのレイアウト改善や移転について、ご興味のある方はぜひ一度お問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

ワークエンゲージメントの測定からオフィスづくりを

社員が日々感じている悩みや要望を常に言葉に出してくれるとは限りません。ワークエンゲージメントを定期的に計測することで、企業が抱える本質的な課題や意見を把握することができるようになり、自社の課題に合わせた適切な施策を検討・実施することができます。まずは、今回ご紹介したUWESの質問項目を参考に簡単なストレスチェックやアンケートを実施してみるのも良いでしょう。

また、ワークエンゲージメントにも関連するコミュニケーションや職場環境の課題は、オフィスのレイアウトを整えるだけでも十分改善を図れる領域です。
生産性などでお悩みの企業様は、働きやすい職場へのリニューアル実績が豊富なリリカラにぜひご相談ください。

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