某製造会社- デザイン事例|オフィスデザイン・内装レイアウト設計、移転ならリリカラ株式会社

某製造会社

転用什器を徹底利用。会社の歴史を引き継ぐ環境配慮型オフィス

某製造会社

転用什器を徹底利用。会社の歴史を引き継ぐ環境配慮型オフィス

  • 401坪~
  • コスト削減
  • サステナブル
  • リクルーティング
  • 固定席
  • 製造業

某製造会社様(以下、同社)は、グループ会社5社及び別拠点の部門 との統合に向けて大阪支店のオフィスの統合移転を決定。リリカラは設計・オフィスデザイン・施工・家具セレクトを行いました。同社とグループ会社が使用していた既存のオフィス什器を転用したい というご要望の元、新規什器と調和するオフィスデザインを構築。既存什器をフル活用しながらもデザイン・レイアウトともに古さを感じさせない、人材採用強化の柱となるオフィスを目指しました。今回は、移転プロジェクトを主導された同社の総務ご担当者様にお話をお伺いました。

背景・課題

昭和感のあるオフィスから、「来たくなる・働きたくなる」オフィスにしたい

既存什器の転用がミッション。新規什器と調和するレイアウトにしたい。

解決策

 従業員の意見を元に、通路幅を拡大、会議スペース・休憩スぺ―スを新設。

什器の高さや色味の情報を収集・ 移転前と移転後の図面を比較しながら、什器の配置を細かく検討。

オフィス移転に至った経緯

―オフィス移転に至った経緯を教えてください

開発部門とグループ会社5社 を統合する運びとなり、以前のビルでは広さが足りなくなったことが移転のきっかけです。また全国からより良い人材に来ていただきたいと考えたことも理由のひとつです 。交通の便が良いJR沿線のターミナル駅である新大阪駅付近の物件とご縁があったため移転を決意しました。

 

―オフィスを移転するにあたり、解決させたかった課題はありましたか?

以前のビルは、築年数が経過していて床面積も十分ではなく、閉塞感もありました。また当社はM&Aが多く、規模が大きくなるにつれて、いわゆる昭和的なオフィスでは働きにくさや使い勝手の悪さを感じるようになりました 。これらの問題を解決して、新しく採用する社員が「来たくなる・働きたくなる」オフィスにしたいと考えました。

 

―移転前に何か準備はされましたか?

新しく加入する開発部門やグループ会社に、「今のオフィスで困っていること」や「課題を感じていること」等をヒアリングしました。その意見を参考にしながら新しいオフィスのレイアウトをリリカラさんと決めていきました。

 

―ヒアリングの結果、どのような意見が出ましたか ?

通路を広くしてほしい、複数人で会議できるような空間を作ってほしいという要望が出ており、今回のオフィス移転では、これらの要望を叶えて頂きました。 

ただ中には実現できなかった要望もあります。以前は社員一人につき1台ロッカーを割り当てており 、社員から、今回もロッカーは社員分用意してほしいという要望が出ました。ただ本部はロッカーを全廃したいという意向で、社員の要望と乖離が発生。そこで折衷案として、いきなり全廃するのではなく、数を減らすことからスタートしました。使いたい人だけ使う代わりに、使い終わったらすべて荷物を引き上げるというルールを作ることで、ロッカーを半分まで減らすことに成功。全廃したいという本部の意向には添えませんでしたが、社員が時間をかけて慣れていけるよう、使い慣れたオフィスの面影を残す方向で進めました。

 

―新しいオフィスはどのようなデザインにしたいと考えていらっしゃいましたか?

12階の開発部門のフロアは、什器をすべて一新し、机をブーメラン型やコの字型に配置するなど、社員が働きやすくかつ新しい働き方ができるようにレイアウトしました。ただ10階と11階については、上層部の環境に配慮したいという方針により既存の什器をほぼ全て転用することになりました。オフィスにある既存の什器だけではなくグループ会社の什器も転用対象で、サイズやデザインはバラバラ。リリカラさんに、「なんとか統一感が出るようレイアウトしてもらえませんか」と無理を言った覚えがあります。
一方で新たに休憩スペースを設けることになり、そこは新規什器を採用。既存の什器を余らせないように、かつ古めかしくならないようにしながらも、新しい什器で作った休憩スペースと調和するデザインにしていただけるようにお願いしました。

 

既存什器が馴染む、統一感あるレイアウト

―既存什器の数はどれくらいあったのでしょうか?

デスクだけでも以前のオフィスにあった90席とグループ会社から持ってきた10席を合わせて、計100席ほどありました。什器を全て買い替えられたらもっと色々なことができたと思いますが、どの会社も什器を一度購入してしまうとそう簡単には買い替えられませんよね。その既存什器をリリカラさんに違和感なくレイアウトしていただき、本当にプロはすごいなと。この経験から一からオフィスを構築したいという気持ちも生まれました。そしていつか社員のために什器を買い替えられたらいいなと思っています。

 

―(デザイナー:藤原への質問)既存什器と新規什器を合わせてレイアウトしていくときに気を付けたことは?

(藤原)営業担当に、什器の高さや色味などの細かい情報を提供してもらいました。 それを元に、「ここは白でまとめた方がいいかな」「高さはこのくらいで統一した方がいいかな」といった案を共有しました。さらに、移転前のオフィス図面と移転後の図面を比較しながら、什器の配置について細かく検討。図面にある一つ一つの什器に印をつけて、どの位置に配置するかを営業と相談しながら調整し、できるだけスッキリと整った配置になるように努めました。

 

5社と共に新オフィスへ~会社統合に向けた取り組み~

―5社を統合するにあたり、苦労したことはありますか?

新しく加わるグループ会社の社員とはこれまで一緒に働いたこともなく、オンラインでしかコミュニケーションができなかったため、全ての要望を満たせるか不安でした。グループ会社の社員が不快な思いをすることなく、会社を統合させたいという強い想いがあったため、様々な部署や関係先に問い合わせして意見を調整しましたね。 要望をクリアできるか不安に感じながら進めた点が苦労しました。

―関係会社の社員とはどのようにコミュニケーションを取りましたか?

主にオンラインでコミュニケーションをとりながら、統合の全社合同説明会を1回開催しました。対面で話す機会は説明会しかなかったため、引っ越し時に初めて会う社員がかなりいましたね。3社のうち2社は特定の部門のみが統合され、拠点はそのまま残るため、受け入れ体制が完璧でなくても問題はないと見ていました。しかし、残り1社は事務所を閉じるため、その受け入れには特別な配慮が必要でした。その1社とは対面でコミュニケーションを重ね、新しいオフィスとなる現場を何度も訪問してもらうなど、1年近くにわたって密にやり取りをしましたね。 受け入れる側として、できる限りのサポートを提供し、彼らには自分たちの業務に専念してもらえるよう努力しました。

 

―移転前と移転後で働き方は変化しましたか?

以前は、オフィスが1フロアだったため、自分のロッカーにどの場所からでもアクセスすることができました。しかし今回の移転で営業部が2フロアに分かれ、ロッカーも 1つのフロアに集約。そのため、別の階にいる社員は物を取りにフロアを移動する手間が発生しました。社員たちも最初は抵抗を感じたようですが、中には自分で働きやすい方法を考え実行している人も。小さなカバンを使い、仕事が終わったらそのカバンごとロッカーに戻すという工夫をしている人がいて、このアイデアは他の社員にも広がっています。

 

―モバイルロッカーをワンフロアに集約すると、別フロアの利用率は低下しませんか?

利用率に差が出ないように、月ごとに部署のフロアをチェンジするシフトを組んでいます。例えばABCの部署が今月10階だったら、来月は11階に行かせて月ごとに回転させて不公平にならないようにしています。自由にさせてしまうと階が偏ってしまうと思うので、今後も何かしらのルールを決めようと考えています。

 

―他に移転前と変わったことはありますか?

以前のオフィスには40人収容可能な大会議室がありましたが、コロナの影響を受けて会議室は小さくかつ数も最低限に留めることにしました 。その支障が出ないようにオープンスペースにモニターや可動式の机や椅子を用意して、即興で会議ができる環境に整えていただきました。対面参加だけではなくリモート参加も選択できるようになったことで、社員からの会議室の要求も減少 。慣れれば広い部屋がなくても会議ができるということを実感しました。

 

―リリカラの提案で意外だったというところはありましたか?

私たち素人は、これまで見たり働いたりしたオフィスのイメージに縛られてしまいがちで、会議室には窓があった方がいいといった固定観念がありました。ですので当然、会議室は窓側にあるとイメージしていましたが、デザイナーさんからいただいた提案では窓がないビルの共用部側に会議室がレイアウトされており、本当に目から鱗でした。

 

―完成したオフィスで働いた感想を教えてください

以前のオフィスはスペースが狭く社員が密集していましたが、新しいオフィスに移って1人当たりのスペースが格段に広くなり、気持ちにもゆとりが生まれました。

実はこの移転は東京本部の移転のトライアルとして行われたもので、その後の本部移転の参考になるような取り組みを行うという隠れたミッションがありました。移転後に、大阪支店で採用した什器を東京本部にも紹介したり、個人用の作業スペースの設置方法や音の漏れの有無など、大阪での経験を東京本部に伝える機会があり、そこで紹介したアイデアが本部で採用されたときはとても嬉しかったです。

 

―オフィス構築をリリカラに依頼していかがでしたか?

営業の内田さんはいつ寝ているのだろうかと思っていました(笑)当然他社ともプロジェクトが進行していると 思うのですが、「こんなにレスポンス良くやってくれる会社があるのか」と思うほど対応がよかったです。デザイナーの方も、仮のレイアウトを特急で作ってくださり、負荷が大きかったと思うのですが最後までお付き合いいただきありがたかったです。
また、リリカラさんからご紹介いただいた引っ越し業者さんや施工業者さんなど皆さん好印象で、円滑に移転を進めることができました。リリカラさんのリレーションの良さが、パートナー会社さんにも波及しているのだと感じましたね。今後もオフィス変更があると思っているので、その時は引き続きリリカラさんにお任せしたいと考えています。

取材のご協力誠にありがとうございました。

 

担当営業の声

SEIICHIRO UCHIDA

今回のプロジェクトは、既存オフィス内にグループ会社を同居させるとのことで、既に他社様にて進行中であるとお聞きしていました。しかし複数社の統合移転となりプロジェクトの規模が大きく複雑化してきた事、そして東京本部のご担当者様からのご紹介もあり、本プロジェクトに参画する事となりました。 

シミュレーションプラン~概算費用までをタイトなスケジュールで進める事となりましたが、各部門の方々や各グループ会社様への個別ヒアリング、ビルオーナー・管理会社様との御打合せを重ね、皆様の御協力の下で無事完成の日を迎える事が出来ました。2月17日の開所式ではお客様よりお褒めの言葉も頂き、ビルオーナー・管理会社の方々と裏でこっそり握手した事も良い想い出です。 

オフィスは変わり続ける場所であるため、これからも皆様の事業に沿ったお手伝いが出来れば幸いです。関係者の皆様、ありがとうございます。 

担当デザイナーの声

TETSUYA FUJIHARA

今回のご提案の中で特に力を入れたことは、働き方に合わせて既存の什器を最大限に活かしながらも、新規家具を配置するといった計画となります。

お客様が社員の皆様に真摯に向き合い、各部署の困りごとをしっかりと把握されていたため、レイアウトや什器の特徴を活かして問題を解決することができました。

改善させたオフィス環境を、社員の皆様が「居心地の良い空間」として認識していただけたことは、私自身のやりがいや自信になりました。そしてより良いご提案へ繋がる大きな一歩になったと実感しています。プロジェクトに関わってくださった皆様、ありがとうございました。

DATA

会社名

某製造会社

オフィス所在地

大阪府大阪市

オフィス面積・人数
182.97坪×3フロア・約170名
プロジェクト期間
2021年8月~2022年2月
ロール
PM/設計・デザイン/施工/家具セレクト
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